仮面のダンス

人生は美しい ̶ 変化と冒険で溢れている。ただ、運を味方にしなければならない。この日本語版は、本書「仮面のダンス」の11番目の言語への翻訳である。父ティヴァダル・ソロスが、今や日本の読者に直接語りかけることができるようになったことを、私はとても嬉しく思う。ハンガリーを占領したナチスに直面したときの父の勇気、楽観主義、そして創意工夫によって、私たち家族は生き延びることができた。生涯を通じて、私の発想は、父のこうした価値観に刺激されてきた。本書によって、もっと多くの人たちに刺激を与えてくれるだろう。― ジョージ・ソロス(帯文から)


世界的投資家・慈善家ジョージ・ソロスの父、ティヴァダル・ソロスの自叙伝。舞台はナチス・ドイツの終末期。ナチスの占領下にあるハンガリーのブタペストでユダヤ系ハンガリー人のティヴァダル・ソロスが家族と親しい友人とともに生き延びるため、あらゆる方法を講じながら自分自身のアイデンティティを変化させ、生と死の狭間を「仮面」をつけてダンスをするかのように切り抜けていく。しかしそのダンスは1ミリでも踏み外せば即刻自分や家族の命も失う。あらゆる頭脳ゲーム、駆け引き、機転に富んだ発想や運を味方につけたかのような選択…。

人生において必ず出くわす最大の逆境をどう切り抜けるか? ティヴァダル・ソロスの生き方からそのヒントが見つかる作品です。


装幀デザイン。


CL:現代企画室

ティヴァダル・ソロス/著 ハンフリー・トンキン/編 山本明代/監 三田地昭典/訳